「寺山修司を読む」会
寺山修司を題材として、彼の演劇論に触れ、奥深い前衛演劇の世界に飛び込んでみましょう。
概要
今年5月4日、「アングラ演劇の帝王」とも呼び声高い、唐十郎氏が亡くなりました。奇しくも、長らくライバル視されていた寺山修司氏と同じ命日です。この偶然と呼称するにはあまりにもロマンチックな手繰り寄せは、どのように始まったのでしょうか。
第1回目は、唐×寺山の対談「肉体論 棺桶は船であるかないか」を題材に、時代の寵児となった演劇人2人の肉体観を、心地よい肉声感とともに読み進めます。
ー「なぜ演劇なのか、呪術なのか」ー
俳優を、現実(日常)と演劇(非日常)をつなぐ呪術的媒介と捉えていた寺山。その演劇論はアルトーに触発され、グロトフスキー、シェクナーなどを内包しながら、孤高の前衛に突き進んでいきます。彼の演劇論をよすがとすることで、寺山戯曲の読み方、そして「演劇の読み方」さえも変わってくるかもしれません。
第2回目~5回目は『寺山修司演劇論集』から「観客論」「俳優論」「劇場論」「戯曲論」を読みます。
熱い演劇論の世界に身を投じてみませんか?
難しいことはありません。どうぞ皆様のご参加をお待ちしております。
第1回目 7月22日(月)19時~22時
時代の寵児となった演劇人2人の肉体観を、心地よい肉声感とともに読み進めます。
第2回目 9月12日(木)19時~22時
観客論: 「虚構」と「現実」をキーワードに、観客と舞台を隔てるものを照射する。劇の半分は観客が作ると提唱した寺山の、相互作用的な俳優-観客の在り方を探る。
第3回目 10月10日(木)19時~22時
俳優論: 俳優とは「呪術師」だ!? 観客を「虚構」に誘うための俳優原則とは?? 俳優のために書かれたユニークなワークショップテーマの試演を行いながら、体感する。
第4回目 11月7日(木)19時~22時
劇場論: 劇場(場)とは、出会いのドラマトゥルギーそのものである!!
壁の消失『地球空洞説』、迷路の演劇『阿片戦争』、暗闇の演劇『盲人書簡』を例に、劇場(場)と演劇の関係性を探る。
第5回目 12月12日(木)19時~22時
戯曲論: 演劇の〈文学ばなれ〉を提唱し、俳優を戯曲から解放することを望んだ寺山。彼にとって戯曲とは何か? エクリチュールへの反旗を翻す、意欲的な戯曲論を読み解く。
ファシリテーター/矢内有紗 YANAI Arisa
作家、俳優、舞台制作、演劇研究(文学修士)。
1960~80年代演劇を専門とし、特に寺山修司作品のメディア横断的な研究を行う。
また月蝕歌劇団、新宿梁山泊、Project Nyxなどのアングラ劇団で演劇経験を積む。2022年『酒乱お雪』(北海道戯曲賞優秀賞作、Project Nyx、演出:金守珍)を上演し、劇作家デビュー。現在は〈TRUMPシリーズ〉脚本家チームである「永遠書簡」メンバーとしても活動。
企画・製作/浜田誠太郎 赤井康弘
主催/サブテレニアン
会場/サブテレニアン
(東京都板橋区氷川町46-4 BF)
参加費/1000円/回 ✴︎テキストはPDFで配布可能です。
お申し込み/yoyaku@subterranean.jp
問い合わせ/080-4205-1050(赤井)